デイビス   

Raymond Davis Jr.
(1914-2006)
アメリカ合衆国ワシントンDCに生まれる

太陽ニュートリノの検出


https://ja.wikipedia.org/wiki/レイモンド・デイビス から

 1960年代に、サウスダコタ州ホームステイク(Homestake)鉱山の地下1500mの巨大タンクに615トンのテトラクロロエチレン(C2Cl4)を満たし、塩素37(37Cl)原子がニュートリノと衝突して生じる放射性アルゴン37(37Ar)原子を計数することでニュートリノを検出する装置を建設.

1968年 世界ではじめて太陽ニュートリノを観測.
観測されたニュートリノの数は理論から予想される1/3程度であり、このことは「太陽ニュートリノ問題」と呼ばれれ、その後約30年間、物理学上の大問題であった.
2002年 「天体物理学への先駆的貢献、特に宇宙ニュートリノの検出」により小柴昌俊とともにノーベル物理学賞を受賞.

ニュートリノ (neutrino)
 ニュートリノ(中性微子とも)とは、電気を持たない(中性の)軽い素粒子(質量は電子の100万分の1以下).宇宙で最も豊富な素粒子の一つで、我々の体を毎秒何兆個も通り抜けているが、他の物質とほとんど反応せず、地球をも楽々貫通するので、その観測は容易ではない.デイビスが約30年間に検出した太陽からのニュートリノの総数は約2000個であるという.

太陽のニュートリノ
 太陽のエネルギー源は内部で起こっている核融合反応であるが、この反応過程でニュートリノが放出される.「太陽ニュートリノ問題」は、太陽から放たれたニュートリノが途中で、観測装置とらえることのできない別の種類のニュートリノに変わってしまうこと(“ニュートリノ振動”という)に由来するということが、2002年までに解明された.


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